ドーランの、下に涙の、喜劇人

ポール牧が投身自殺。
僕は自殺者の冥福は祈りません。自殺は他殺と同じくらいに人間に
許されない行為だと思うのです。
ましてポール牧は芸人をセミリタイアして仏門に入ってた身。
僕のような未熟者が説法するまでもなく、そういうことはよく知ってる
人だったろうと思うのだけど。


死ぬという行為を快く思わないと同時に、死ねる人を羨ましく思う。
こっちは死にたくても死ねないのに。
いやそもそも死にたくないし。死にたいけど死にたくないし。


ポール牧の「ドーランの下に涙の喜劇人」「人生は舞台、貴方は主役」
などの言葉が昔から好きで何かあるたびに一人で呟く。
日々の生活で辛い、悲しい、疲れた、そんなとき人は笑う余裕なんて
なくなってしまう。
そんなときにほんの少しでも笑顔を取り戻させてあげて明日への活力を
作る出すのが芸人の役目。そのためには自分の悩みなんてものは
ドーランの下に包み隠す。


そんなポール牧の言葉を思い出すと、わからないけどたぶんいろいろと
あったのだろう。そりゃあるでしょういろいろと。誰でも。
それでも生きていかなきゃならない。そんな教訓だと思って受け取る。