お正月を写そう

正月の定番CM、富士フィルムが健康食品のCMを流してる。
もうフィルムを売れる時代じゃない。
サプリメントを宣伝してるCMの中で写真を撮るシーンが
あったりして、何とか名残りを残してる。


電子書籍が普及すると新聞や雑誌はなくなるの?という疑問が
あるけれど、写真はもう完全にデジカメに駆逐されちゃった。
誰でも携帯にカメラが付いてる時代だもんな。


CDの普及でレコードは姿を消したけど、まだ愛好家の間で
生き残ってる。
そのCDも音楽配信に押されて消えてしまうかと思ったけれど、
まだ何とか生き延びて行けそうだ。
ジャケットがあってブックレットがあるのは大事だ。


レコードからCDへの過渡期に「アイドル物だけは絶対に
CDよりもレコードに限る。あんな小さいジャケットで
微笑まれても物足りない」という意見があった。
しかし今ではもうアイドルがレコードを出すことは無い。
CDは大丈夫だろう。
音楽配信に握手券とか投票券とか付録できないもんな。


テレビの普及で映画は過去の隆盛を失ったけれど、それでも
現在に残ってる。
ピンからキリまでいろんな映画があったのが、キリの方を
削られただけのことだ。


電子書籍による紙媒体の衰退も同じ感じで進むのでは。
既にインターネットに押されて雑誌がかなり休刊になった。
ホットドッグプレスなんて休刊になっても文句は言えない
雑誌の最たるものだったと思う。
2004年まで出てたんだぜ、あれ。




朝起きてから夜寝るまで、印刷された紙を手にしてないと
不安を感じる。
文庫本でも漫画でも雑誌でも広告チラシでもいいから、
とにかく何か印刷物を常に持ってる。
食事するときも、テレビを見るときも、散歩するときも。
車を運転するときだって助手席に本を置いてる。
できることなら運転しながら読みたいくらい。


そんな僕だから、電子書籍の普及には不安を感じる。
店頭でタブレット端末をいじってみて、なるほど面白い道具だし
便利な使い方もあるのだろう。
でもあれを眺めながらラーメンを食べる自分の姿が想像できない。
調べ物や資料の持ち歩きに使ったとしても、娯楽をあれで
済ませることができるのだろうか。


CDから携帯音楽プレイヤーに、ビデオからHDDレコーダーに移行
したときは夢描いてた未来にまた一歩近付いたとはしゃいだものだが
紙媒体からだけはどうしても離れられない。
本棚が狭いから愛着のある漫画を泣く泣く手放す、そんな現象に
悩んでるのだから、電子化は歓迎すべき進化なはずなのに。