性的な話

「今の経済力と行動力を持ったまま、脳だけ中2に戻れたらいいな」
と、友人と話し合ったことがある。


中2の頃って、本当に些細なことでも性的興奮を感じたもの。
裸体そのものは見れなくても、それを覆う下着やブルマ、いや
ブルマを感じさせる布の切れ端だけでも興奮できた。
そんな脳を持ったまま、AVを借りようが風俗に行こうが自由な
大人の経済力があったらどうなっちゃうんだろう。


どうも僕は性的にはオクテだったようで、初めて自慰をしたのは
中3の夏休みの終わり、'87年8月の20〜27日頃だったのを記憶してる。
自慰という言葉自体は小6のときに知ったけど。
性欲が薄かったわけでもなく、ただやり方がわからず、そういうのは
フィクションの存在みたいに思ってた面もある。
アホだっただけとも言える。


自慰はしなくても性的な興味はやっぱり中2くらいから深まり、
エロ本を立ち読みするためにわざわざ山を越えてた。
山を越えた隣町の繁盛してない書店で、エロ本コーナーが店の奥の
目立たない場所にある店があった。
当時の同級生の間では「Sugar」や「投稿写真」など、アイドル情報も
載ったユルいエロ本が人気あったと思う。
僕はと言えば、ポルノ映画を取り扱ってた「映画の友」とか
アラーキーが看板だった「写真時代」などを好んで読んでた。


18歳になる前にAVを目にしたことも何度かあったけれど、自分で
借りるようになったのは19歳の誕生日以降。
東京で一人暮らしするようになった頃には誰にもはばかることなく
見れると、月に20本くらい見てた時期もあった。




今やもう30代後半。AVは1年に1〜2本しか借りなくなった。
インターネット時代という影響もあるけど。
エロ本なんて全然買ってない。
エロ漫画はたまに買う。
そして何より自分でも信じられないのが、それらのエロアイテムが
自慰行為と直結しなくなってしまった。
AVを借りても自慰せずに見るだけで返却したり、エロ本も読むだけで
捨ててしまったり。


年齢と共に性欲って落ち着いていくものなんだな。
こんなダメ男でも、20代前半の頃には彼女がいたこともある。
もう頭の中はそれで一杯で、会うたびに体を求めて、ずいぶん粗末な
恋愛をしてたものだ。
今だったらもうちょっと落ち着いた男女交際もできるかもしれない。
もう今となってはそんな浮いた話も無いけれど。
それに、性欲がなくなるのと比例して、彼女を欲しいと思う気持ちも
だんだん薄れてきた。
彼女はいらない。妻は欲しい。


もうちょっと正確に言うと、僕の子供を産んでくれる母親になって
くれる女性が欲しい。
昔から子供は欲しくて、23歳の頃に彼女が生理が来ないとか言われた
ときは、ああできることならそのまま成り行きにならないものかなと
月給13万円程度のバイトしかしてなかったくせに思ったものだ。


このまま子供も作らないまま性欲が終了してしまったらどうしよう。
そんな不安まで感じたりする。
あいかわらず子供ができても育てる経済力は持ってないくせに。