吾妻ひでおの「失踪日記」

第34回日本漫画家協会賞が11日、決まった。大賞は「私の
八月十五日の会」(代表森田拳次氏)の「私の8月15日」
(A・セーリング刊)と、吾妻ひでお氏の「失踪日記
イーストプレス刊)。賞金は各50万円。
贈呈式は6月17日、東京都千代田区赤坂プリンスホテルで。

特別賞は大坂ときを氏の「まんがマン復刻版」と、一峰大二氏の
「画業半世紀一峰大二大全集」、平野勲氏の「漫画で描く日本の
祭り」。賞金各20万円。

文部科学大臣賞は藤子不二雄A氏の全作品。


失踪日記
吾妻ひでおの「失踪日記」ってグラビア誌か何かで
連載してて、場違いな場所で連載してるなあと
思いつつ読んでた。
漫画がアニメ化されたりして順調に売れてたのに
行き詰って失踪してホームレスしながら日雇いで
肉体労働したり、アル中で強制入院させられたり、
内容的にはかなり悲惨なんだけど、吾妻ひでおの絵柄で
どことなくコミカルな感じに仕上がってる。
これ単行本化してたんだ。買わなきゃ。
家族から捜索願が出てて警察に保護されたとき、警官の一人が
「ファンなのでサインしてください」と色紙を差し出し、
ホームレスしてた吾妻がそこに何故か「夢」と書き添えたという
エピソードが印象深い。


不条理日記」ってもう絶版になっちゃってるのかな。
もう30年くらい前の漫画だけど、どこかで読む機会があったら
読んで欲しい。
才能が満ち溢れてるのを感じるし、同時にその後精神が破綻したのも
ある意味うなづける名作。