大事なものを失ったとき人は初めてその存在の大きさを知るとは言うけれど、
元々失いたくないものなんて持ってない僕は、そういう情景を身近に感じる
ことが無いまま過ごして来ました。
それがどうでしょう。20代も最後の一年を切ったこの年に、たたみ掛けるように
次々と悲しい知らせがやって来ます。


日ハムが東京で見られないなんて悪夢のようです。
小さい頃から大好きなチームで、僕の東京への憧れの情景の中には後楽園で
躍動するオレンジのユニフォームの存在が常にありました。
今でも高校2年の夏休みに上京して初めて生観戦をしたときの記憶は忘れません。
そのわりに東京に住んでた頃は、東京ドームに行ってもロッテ側に座って観戦
したりもしてたものですが。


東京には19才から4年間のみ住んでました。その頃からテレビ朝日のトゥナイトを
見始めました。
放送開始当初から番組の存在は知ってたと思います。小学生の頃、親が見てるのを
盗み見たような記憶があります。
親に隠れて深夜放送を見れるようになった年頃でも、トゥナイトじゃなくて11PM
見てました。11PMが放送終了した頃に上京して一人暮らしを始めたので、東京での
暮らしとトゥナイトの乱一世の記憶がオーバーラップするのです。
そのトゥナイトが21年の歴史に、今日を持って幕を閉じました。
番組の最後に石川次郎が「明日の予告・・・は無いんですね」と言ったときに、それは
もう寂しい気持ちでいっぱいでした。


トゥナイトや11PMを見てるような輩ですから、当然ホットドッグプレスなんかも
読んでました。そのHDPも休刊すると言うじゃないですか。
秋には復刊する予定がある上での休刊だそうだけど、一説によるとかつて宝島が
都市情報雑誌からエロ本にシフトして行ったように、HDPもそういう路線へ進むと
聞きました。
情報誌なんかをちまちまやってるより成人誌の方が儲かるのはわかるけど、もう
宝島やHDPだけじゃなくて投稿写真(→TOPSPEED)やGON!など、お世話になってた
雑誌が次々と下世話になって行くのは、どこか自分が取り残されていく寂しさを
感じて止まないのです。