久々に父の仕事の手伝いに呼ばれた。
やること自体はたいして無くて、朝と夕方にちょこっと手伝った程度。
父一人でできる仕事だけど割の悪い仕事だから、僕を駆り出して2人分の
賃金を請求したかっただけだそうな。
しかし朝から夕方までのヒマ潰しをするってのも中途半端だ。
漫画喫茶にでも行こうと思ったら財布を家に忘れてた。家まで戻るのも面倒。
仕方ないからぶらぶらする。


仕事現場は母校である高校のすぐ裏。母校は新校舎を建て、僕らの使ってた
校舎は既に解体され、当時の面影が全然無い。
不便な構造の学校だったあの頃に比べて、ずいぶん居心地の良さそうな
校舎になってる。なんかうらやましいな。
体育の授業だろう、女子生徒が走ってた。上はジャージ、下は短パン。
あー、さすがに今時はブルマじゃないのね。
どんなに近代的で便利な新築校舎になったとは言え、僕らの時代は女子が
まだブルマを履いてたのです。早く生まれててよかった。


雑誌で見るブルマと違うのです。普段同じ教室で過ごし、朝から晩まで時間を
共有する女の子たちがブルマになるのです。
これはリアルタイムで生観察してこその悦楽。刹那的であるからこそ美しい。
壊されてしまった旧校舎と同じく、もう戻らない過去の情景。