結婚式前夜、大阪へ

姉の結婚式に出席するため、大阪に向かう。
親戚や友人の結婚式に何度か出てるものの、姉となると
また特別な気分だ。


もう40代になる姉だから、嫁に行くからって騒ぐような
こともないけれど、それでも幼少時からの姉の思い出が
いろいろと思い出される。
大阪への新幹線の中では携帯プレイヤーでさだまさし
「親父の一番長い日」を聴いて過ごした。
弟として。




感傷に浸ってる場合ではない。
今回の大阪行きは両親と、母方の祖母との同行。
祖母はもう94歳だ。
そんな高齢で遠出して大丈夫なものだろうか。


耳とヒザがちょっと弱くなった程度で、喋りも思考も
しっかりしてる。
大正3年、深川生まれで関東大震災東京大空襲
経験してる江戸っ子。
昭和20年に三島に疎開してそのまま住み着いてる。


京都を通過するとき、「最近じゃ京都も変わったね、
私も1年だけ住んでたことあるけど」と言う。
いつ住んでたのかというと24歳のときだそうだ。
というと昭和13年
そりゃ京都の様子も変わってるわ。




大阪に午後3時に到着。
今日は特にイベントも無いのでフリー。
何度も来てるから大阪がそんなに珍しいわけじゃないけど。


梅田でうろうろしてると姉から携帯に電話。
明日の準備で家族に渡しておくものを、ホテルまで届けに
行くのは面倒だから受け取りに来いと言う。
独身最後の日の姉に会っておくべきかなと思ったので
姉の住む駅まで赴く。
姉は30分遅れてきた。まあそういう人だ。


結婚前夜といえども、やっぱりそんなに特別なことも無いな。
3年前から一緒に住んでる人で、交際期間はもっと長いのだろう。
子供を作る予定もない。
名字も同姓の人なので名前が替わることも無い。


それでも姉さん明日結婚するんだ。
小さい頃から姉は僕の知らない音楽を聴き、知らない本を読み、
いろんな楽しいことを知ってる人だったけれども、結婚まで
しちゃうんだもんな。
僕も一度でいいから結婚というものをしてみたい。
自分にできないことをやっちゃう人は凄いなって思う。