俺と室伏

山本昌邦は小中学校の先輩と述べたが、それなりに関わりのある
選手を探すとまだまだいる。
同じくサッカーの小野伸二は僕と同じ沼津市営の今沢団地の出身。
バルセロナ五輪のときには、僕の出身高校の向かいにあった中学
から水泳の岩崎恭子、岩崎の実家の職業は水道屋で、ウチの親も
水道屋だ。
それから母校の隣りの高校出身で野球代表の杉山賢人、後に西武や
阪神で活躍した投手。
そしてやはり僕と小中学校が同じな陸上400mリレー代表の杉本龍勇
がいた。
実際に五輪に行く前から知ってたのは杉本龍勇だけ。
中学の2年先輩であり、サッカー部の隣りで練習してた陸上部で
杉本先輩は中学生離れした隆々とした肉体でグランドを駆けていて、
見てるだけで圧倒というか魅了されたもの。


そしてハンマー投げ室伏広治、彼とも小学校に入る前の幼少時に
会ったことがあるらしい。
僕の父が室伏の父である「アジアの鉄人」室伏重信と小学校から高校
まで同級生。
父も柔道三段の猛者だったから、室伏父とは会えば会話も弾むくらいの
仲だそうな。
小さい頃に父に連れられて三島の市営プールに行ったとき、偶然に
室伏親子に会ったとかで、まだ小さかった室伏広治は今のように武骨な
大男のはずもなく、外国のテレビドラマにでも出て来そうな、きれいな
顔したハーフの子だったそうな。


父が語るには、室伏重信という人間は象のような男だったと。
中学生くらいになれば男は誰でもケンカで誰にも負けたくないから、
虎やライオンになろうと常にピリピリするようになったりするものだが、
室伏重信にはそういった類の闘争心は無く、しかし体付きは誰もかかって
行けないほどに頑丈そうで、誰にも舐められないような雰囲気をかもし
出してて、象のように堂々としていたそうだ。
なんかかっこいいな。室伏広治もそんな感じだもんな。